保育士から転職(異業種・他業種)をする前に知っておきたいこと
「保育士から異業種へ転職ってやっぱり難しいの?別の仕事・職種に転職したいけど…保育士からは厳しいと聞くし…。実際のところ、保育士以外の仕事やれるのかな…」
保育士だけを目指してきたからパソコンも苦手だし、保育士以外の資格も持っていない…「一生、保育士なのかな…」と諦めていませんか?
一般職・保育職を経験しましたが、保育士からの転職は難しくありません。むしろ、挑戦ができる思っていますし、するなら早いタイミングが良いと思っています。
一般職を経験しているものですから、良く友人に相談されました。その度に「別の職業に転職したいなら、早くした方が良いよ」と伝えてますし、メリット・デメリットも答えています。
保育士をやめるってことが、難しいみたいですね。
でも、保育士を辞めて別業種へいきたい!と言っている人は、本当は転職したくないんですよね。親身に相談に乗っていて分かってきました。ちょっと、ドキッとした人は続きを呼んでくださいね。
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保育士から転職は昔ほど難しくない
保育士からの転職について調べてみると「他の仕事はできない。厳しい。そもそも採用されない。」といったネガティブな声があります。
しかし、これらの意見は古い情報です。
例えば、発言小町を見るとかなりネガティブな回答が多い。
質問者
私の知人に、10年ほど保育士として働いていた人がいます。
彼女が「他の仕事の世界も見てみたい」と、30代前半で転職活動をしたところ(ハロワの職業訓練には通ったようです)一般の企業ではことごとく不採用でした。
回答例
女性の転職には大きく関わり、特に30歳をこえる転職はハードルが上がります。
就業地域に若い未婚の女性が多ければ、狭き門。学歴で言えば、専門・短大卒以上なので問題ないでしょうが、職業訓練を受けても有益な資格を取ってなかったり、実際実務経験を積んでない有資格者は意味がないかなと。
http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2009/0311/229523.htm
他にも調べてみるとネガティブな意見が多いです。
しかし、質問した時代が2009年頃の話です。
現在は、日本の労働人口が減っているため、人材不足は保育士に限った話ではありません。
働き手が減っている今、人材不足で倒産する出てきているくらいです。
保育士だから異業種への転職は難しい。もうこれは古い情報です。
未経験枠で十分チャレンジできます。
保育士から転職した人はいつでも戻れます
保育士業界は人材不足です。
日本は超高齢化社会で女性の就業率(25歳~44歳)は2015年時点で72.7%です。15年で12%上昇
保育園利用率は25%から40%まで向上しています。
待機児童は23,000人を推移しており2020年を目処に待機児童をゼロにする予定です。
保育士確保に向けた施策と共に保育の受け皿拡大と車の両輪の「保育の質の確保」を行なっています。
具体的な施策として3歳児の職員配置を20:1から15:1を推進しています。(30年度予算要求)
保育士の量の確保から質の確保への動きがあるため少子化といえども保育士需要はなくなりません。
結果として、保育士業界の人材不足は続きます。
保育士は国家資格だからいつでも出戻りできます
保育士は別の仕事についてもいつでも出戻りできます。
保育園では、国の定めた保育士の配置基準を満たさなければなりません。そのため、保育士資格を持つ人材が必要となります。
近年、潜在保育士を採用することを目標に短時間勤務(パート、派遣)、時短正社員採用を始めました。
もし、別業種に転職したとしても悪印象になることはありません。
現に私は、異業種を退職し、保育士資格を取得し正社員となりましたが未経験でも問題ありませんでした。
今後、保育士の質を上げるために職員配置の見直すでしょう。保育士資格を持っているから、別業種で失敗してもいつでも戻れることが保育士から転職する人の強みと言えます。
[保育士から転職 人気]の転職先は事務職(一般企業)です!
保育士から転職を希望する業種で人気が高いのは事務職です。
安定したデスクワークで持ち帰り仕事なし・働いた分だけお給料をもらえる環境が人気の理由です。
保育士と比較すると就業時間内に仕事が終わる。残業が少ない。休暇が取りやすく将来子育てと両立できいる。デスクワークだから体力的な心配もありません。
特別、年収は高くありませが、残業のつかない保育士に比べると時給換算すると保育士よりも高くなります。
保育士の負の要素を全て解決する仕事が事務職だからこそ検討する人が多いかと思います。
[保育士から転職 事務]一般事務は派遣が一般的
ここで注意したいのが事務職は派遣採用が一般的なことです。
正社員雇用は新卒採用でも行わなくなってきました。中には1人採用に300人が応募するほどです。
しかし、派遣でも給料面は時給1200円~1500円が相場なのでフルタイムで働くと20~25万円です。
自由な時間を増やせる事務職への転職なら、もともと給料の低い保育士からの転職なので多少給料が減っても良いと考える人は多いと思います。
医療事務は資格を取得が有利に
事務職の中でも医療事務は、求人が安定している職種の一つです。
保育士のような国家資格ではなく、民間団体や主催学校の認定資格=民間資格となります。
資格を持っていないくても応募可能ですが、持っていた方が有利に働きます。
ただ、事務職に転職したのちに取得しても問題ないのでそこまで気にする必要ないです。
【注意】保育士から転職で事務職を目指すのは憧れである場合が多い
保育士から事務職を目指す人は今の不満からの憧れであることが多いです。
- 残業がある→残業なしで帰れる
- 体力仕事→デスクワークだから楽そう
- 休日出勤がある→休日出勤がない
事実も含まれていますが、今の不満から事務職なら…という思いもあるかと思います。
実際、私に相談した友人の話を聞くと今の不満を聞いていることが多い状況でした。
ただ、仮に保育士から事務職へ転職できたとしても結局出戻りする人は多いです。というのも保育士からあえて事務職を選ぶ理由(志望理由)がないからです。
保育士から転職するメリットは給料が上がること
ここで保育士から事務職へ転職した際のメリット・デメリットを考えてみましょう。
メリット1:働きに見合ったお給料がもらえます
保育士からの転職は給料が上がる可能性が高いです。
保育士の給料は処遇改善などの影響もありここ数年で上がりました。
しかし、元々の給料が低い上にサービス残業など給料のつかない労働が発生していました。
他業種へ転職すれば、保育士ほどのサービス残業もありませんし、基本的に残業代も付きます。
子どものために…とやりがいを搾取されません!仕事に見合ったお給料がもらえる。保育士から転職するメリットです。
メリット2:プライベートを優先できる
子どもの行事、趣味などプライベートの時間が作れます。
保育士の働き方はどうしても保育園スケジュールに合わせて動きます。制作の準備や運動会などのイベント準備が発生すれば優先しなければなりません。あなたも保育園の雰囲気で休日なのに準備に行ったことはありませんか?
業種にもよりますが、土日休みを提示している会社なら出勤はありません。有給消化率も国で求められるようになっているので休みを取りやすい時代になってきました。
結婚、出産を経ても保育士で復帰すれば、自分の子供よりも保育園を優先せざるを得ない状況に出くわします。これを回避できるのも他業種への転職で叶えられることです。
メリット3:ストレスから解放される
女性社会特有のストレスと子どもから解放されます。
女性社会特有の世界では園長先生より早く帰れないというような変なルールもありますよね。妊娠の順番が決まっているというニュースが流れた時にはびっくりしました。
本来ならこれらの発言はセクハラやパワハラです。
他業種では保育士特有のルールがないため、変なストレスから解放されます。私は他業種から保育職に転職したので、変なルールに驚いてばかりでした(笑)
保育士から転職した後に気づくのデメリット
一方で保育士から異業種へ転職した後に気づくデメリットは、本当に好きな仕事ではなかったことに気づくことです。
ヤフー知恵袋では以下のような声がありました。
就活するにも、資格はない、英語も使えない、保育士をやめる以上拘束時間が長く給料が安いところは嫌、などの条件でそもそも選択肢がなく、車関係と不動産になりました。
希望通り、給料は良かったのですが、やはり自分の好きなことをして働きたいと思い、復職。
受け持った子達がまだ在園していたこともあり、わたしはこんな仕事をする為にあの子達を見捨てたのか、とかなりの罪悪感もありましたよ。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10179584030?__ysp=5L%2Bd6IKy5aOr44GL44KJ6Lui6IG3
保育士の仕事が嫌になったわけじゃなくて、保育職の待遇や人間関係、運営方針に嫌気がさして転職する人が多いです。
転職してから満たされる部分はありますが、やっぱり保育の仕事がしたい!と後悔する人もいます。学生時代の友人で保育士から異業種へ転職し、再就職する人はいました。
子どもの仕事に携われなくなるということが最大のデメリットです。
そもそも保育士から転職と考えている時点でダメだと思う
本当にやりたい仕事があるなら、保育士なんて辞めて次の職種に転職していると思います。
というのも私に相談した友人は10人近くいましたが、誰一人辞めていないからです。
逆に、他業種へ転職する人は「えっ、辞めちゃうの!?」と驚くような人でした。
転職先を聞くと〇〇先生らしいね!頑張ってくださいね!と応援させられるものばかりでした。
保育士から転職と考えている人は、本当は辞めたくないんですよね。今の現状を変えたい。これが本音だと思います。
今の不満を解消する転職先を探そう
これまでの保育士業界は待機児童対策解決のためで質より量を取っていました。
無資格でできる保育ママや保育補助など幅広く対応を進めてきました。
でも、近年保育士の質の確保をする動きがあります。(国の施策を見ていると質への動きがあります)
合わせて運営する保育園でも保育士確保に向けて、働きやすい環境を作る保育園が増えてきました。
例を挙げると、ICTを導入し書類作成を減らす保育園、安全対策を導入する保育園、サービス残業を仕組みとして減らす…etc。と新しい保育園が見られるようになりました。
もちろん、古い体質の保育園も多く新人~中堅保育士にしわ寄せがきているように感じます。
以前、私の勤めていた保育園でも「私たちの時代はさー、新人が〇〇をやっていたから!」とベテランが言う始末でした。(もちろん、「でも強要できませんよね?」と伝えましたが聞く耳持ちません)
保育園の体質=働く人の体質ですから、働きやすい保育園への転職で解決できることが増えてきています。
不満を解消できる!おすすめ保育士転職サイト
今の不満を解消できる保育士転職サイトは次の3社です。
転職サイト名 | 特徴 |
保育士バンク | ・全国対応 ・国内最大級のの求人数保有 ・保育士専門キャリアコンサルタントが在籍 |
マイナビ保育 | ・東京、神奈川、埼玉、千葉エリアのみ ・好条件・好待遇の非公開求人多数! ・プロのキャリアアドバイザーが転職サポート |
選び方のポイントは
- 求人数が多いこと
- 担当者が希望の保育園を調査してくれること
- 担当者がサポートしてくれること
の3つです。特に注目したいのは新しい保育園情報を持っていることです。昔からある保育園情報は不要ですよね。それよりも新しい環境・文化のある保育園情報を取り扱っていることが重要なんです。
もし迷ったらこの3社を優先的に活用してくださいね。
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[保育士から転職で良くある職種・仕事]について
[保育士からアパレル]
保育士からアパレルはあまりおすすめできませんが、挑戦するのもアリだと思います。
というのもアパレルは勝ち負けがはっきりしている業界だからです。
例えば、好きなブランドを扱う会社で働きたいと思ってもアルバイトしか募集していない可能性があります。ボーナスも出ないので保育士よりも厳しいことが多い。
ユニクロ、しまむらのような全国展開してる会社なら地域社員、総合社員の募集しています。アパレル業界の成長企業で働くなら経験できることも多いですし生活できます。
しかし、若いうちだけしか働けない…後悔したくない!とアパレル業界に転職する人はいます。挑戦するという意味合いなら良いかもしれません。
[保育士から転職 看護師]学校に行く必要あり
保育士から看護師への転職はできません。
看護師資格が必要となるからです。
看護師資格は専門学校へ行き、2~3年の学校生活を送らなければなりません。学費に関しては卒業後、提携している病院に数年勤めることで免除されます。
保育士から看護師への転職は最低でも2年かかります。もし、病院で働きたいなら看護助手(ヘルパーさん)であれば無資格でも働けます。
[保育士から転職 介護]
保育士から介護職への転職はしやすい傾向にあります。
介護士は無資格からでも働くことができるからです。介護職の資格は、介護初任者研修、介護実践者研修、介護福祉士の順番に取得していきます。
日頃から子どもから大人までコミュニケーションをとる職場ですから高齢者とのコミュニケーションもとれます。
ただし、夜間勤務など不規則な働き方があるため就業先には気をつけなければいけません。
[保育士から転職 正社員]は未経験でもなれる!
保育士から正社員 転職は厳しくありません。
保育士業界に限らず他の業種でも人材不足だからです。(ただ、事務職のように正社員雇用を縮小している職種もあるので注意)
未経験からでも採用し、育成する会社は増えています。例えば、IT技術者、介護職の人材不足は拡大しています。
保育士からの転職先としては決して人気が高いとは言えませんが、正社員採用は0ではありません。
保育士から転職の限界は30歳です
保育士から転職するなら出来るだけ早いタイミングが良いです。
というのも保育士から異業種転職のタイムリミットは30歳と言われています。
これは決まっているものではありませんが、未経験求人がガクッと落ちる年齢が25歳、27歳、30歳だからです。
ただ、もっと深刻なのは未経験可能な求人数の多さよりも、保育士業界と異業種の文化が全く異なることです。
保育は福祉です。一方、一般企業は利益を追求します。営業であれば売り上げを上げなければなりませんし、そのためにお客様の満足度を上げていかなければなりません。
全く別の世界なので考え方を切り替えるのに時間がかかります。
20代前半なら柔軟に切り替えていき組織に染まれますが、30代を迎えるとなかなか切り替えるのも難しいです。
保育士はいつでも戻れれます。異業種を挑戦するなら出来るだけ早めに挑戦しましょう。