保護者支援に熱心な保育士には、社会福祉士に興味があるのではないでしょうか?
今、保育士不足に注目を集めていますが…今後、わたしは社会福祉士が各保育園に配置される時代が来るのではないかと思っています。
公立の保育園からの社会福祉士になった方の転職体験談を見ていきましょう。
転職者のプロフィール
- 年齢:40代
- 保育士時代の学歴:短大卒
- 最終学歴:修士(大学編入時に社会福祉士を取得)
- 転職前の保育園:公立保育園
- 転職後の職場:民間障害者施設
保育士になった理由
本当はソーシャルワーカーになりたくて大学進学を希望しましたが、家庭の事情により短大に進学しました。短大在籍中に、大学編入を考えましたが、
大学入学よりも難しいことを知り、また、授業やアルバイト、実習が忙しくまずは短大卒業を目指しました。
ちょうど就職氷河期の時期で、周りの友人がみんな公立保育園就職希望でしたので、その波に乗ってしまった感じでした。周りに合わせて公務員試験を受け、合格したので保育士になりました。
転職をしようと思ったきっかけ
保育園の仕事を通じて、子どもよりも大人の方に興味があることが分かりました。
送迎をしてくる保護者の雰囲気が良くないと、子どもも荒れると言った感じで・・・。普通、保育士なら子どもの内面に触れ寄り添わないといけないのでしょうが、私の場合、親の心理というか背景にある環境とか、内情とか、そういうものに興味があり、大人が抱える様々な問題や課題に寄り添い支援する仕事をしたいと思う気持ちが強くなりました。それでもう一度大学で学びたいと思いました。
転職で苦労したこと
たまたま大学の実習先で声がかかったことと、資格取得のバックアップがあったので、苦労しませんでした。
履歴書や面接での志望動機や自己PRを教えてください
特に記憶はありませんが、勉強と仕事の両立を果たしますと書いたと思います。実際に働きながらの勉強は大変だったというよりも、実技が勉強にそのまま生かされていたので、とても楽しく充実していました。
現場では資格が必須だったので、必ず一発で取りますと宣言してましたので、自分の中のプレッシャーは半端なかったです。それでもどちらも決して手を抜くことなく、試験に挑み、大学卒業と国家資格合格を掴みとりました。自分でもよくやったと思います。
転職して良かったこと
収入は大幅にダウンしましたが、元々やりたかった仕事に近いものだったので、今の環境にはほぼ満足しています。
保育士の仕事は、子どもの成長を見届ける大事な仕事に変わりありませんが、周りの大人の状態が安定してなければ、子どもにも良い影響は与えません。
私は子どもでなく大人に寄り添う仕事にかわりましたが、大人が抱える問題は多岐に渡り、いくら勉強しても知識が追いつきません。
また、さらに必要な資格や専門の研修での研鑽も欠かせないので、そういう意味では大変な仕事を選んでしまったと思いますが、自分の中の知的好奇心の方が勝っているので、保育士を辞めたことに後悔は一切ありません。
また、公務員は仕事に色々な制限があるので、やりたいことが満足にできないと言ったジレンマがありましたが、今は講師業や文章作成など色々なことにチャレンジできるので、人間の幅が広がった感じがします。
転職を考えている人へのアドバイス
何かやりたいことがあったらチャレンジを勧めます。やらないで後悔するよりやって後悔した方が人生楽しいと思います。
子どもよりも保護者が気になるあなたへ
社会福祉士は、相談援助の高い技術と社会福祉を幅広く学んだプロです。保育士が対応できないような難しい問題も社会福祉士の観点から適切に対応ができるようになります。
大人の悩みというのは、多岐にわたります。その悩みを解決できるような仕組みがあったとしてもあまり知られていない。どうやって活用したら良いのかわからないというのが実情です。もちろん、保育士も解決できる制度を知らないために適切な支援ができない場合が多数あります。
そこで社会福祉士として勉強をすれば、保護者の悩みを解決できるきっかけをより提供できるようになれますよ。
社会福祉士が気になる方は「保育士から社会福祉士になるにはどうすればいいの?」をみてくださいね。