保育をしていると「この子を気に留めておこう」とちょっと気になる子いませんか?
「繊細だな」「敏感だな」と思う子たちです。
例えば…
- 音に敏感
- 匂いがダメ
- たくさんの情報が入るとパニックになる子 など
こんなことに頭を悩ませませんか?
- この子はなぜそんなに敏感なのか?
- この子はどんなことに困っているのだろう?
- 保育者はどう関わるといいのか?
そのヒントが詰まっているのが、今回紹介する”ひといちばい敏感な子(HSC)”です。
ひといちばい敏感な子って何?
ひといちばい敏感な性格。
生まれつきよく気がつき、深く考えて行動できる子だと言われています。
ひといちばい敏感な子はHSCと呼ばれています。(大人になるとHSP)
男女比は1:1といわれ、子どもの15〜20%にみられます。
5人に1人はHSCの可能性があるということです。(20人クラスなら、4人いることになりますね!)
ひといちばい敏感な子の根っこにあるものは?
ひといちばい敏感な子の4つのベースがあります。
- 過剰に刺激を受けやすい
- ささいな刺激をキャッチする
- 深く処理をする
- 感情の反応が強い、特に共感性が高い
4つの側面がいい方向に働くこともあれば、その子にとってしんどい思いをさせてしまうこともあります。
ひといちばい敏感な子の素敵な特徴とは?
- 共感力が高い
- 直感が鋭い
- 想像力が豊か
- よく考え、とても慎重
身体の外からも中からも刺激を敏感に正確にキャッチしています。
個々の得意分野は違います。
ひといちばい敏感な子の苦手なものは?
- 大きな音
- たくさんの情報
- 人混み
- 匂い など
その子によって苦手なものは違います。
ストレスがかかると恐怖や不安、怒りを強く感じやすい傾向があります。
刺激が強いと過敏で動揺し易くもなる面も。
その子の住む環境や養育方法によっては、苦手なものに慣れていける可能性もあります!
保育者ができることを考えてみた
HSCの子は、自分と周りを分けて考えることが苦手。自分を守る境界線も弱いことが多いそうです。
良くも悪くも影響を受け易く、エネルギーを使ってしまう。また、エネルギーを取られやすい傾向があります。
なので、保育者は個別援助や保育室の環境を整えることで、その子の心と体を守ることができます。
注意したいこと
私たちは、子どものプロとして新しい知識を知って、実践していくことが大切だと思います。
ただ、その情報によって固定概念や先入観をもってしまうのはどうなのでしょうか?
今回のHSCは敏感な子なだけで、敏感すぎる病気とは違います。
保育者が「あの子はHSCだ!」なんて決めつけて、押し付けるのはどこか違うような気がします。
「そうなのかもしれないなぁ。じゃあ、心地よく過ごせるために何ができるだろう?」
と素敵な保育にするきっかけの一つとして知っておいて欲しいと思います。
ひといちばい敏感な子(HSC)を知るには子育てハッピーアドバイス!
色々な方が”ひといちばい敏感な子(以下HSC)”について著書を出していますが、私のオススメは【子育てハッピーアドバイス】で有名な明橋大二先生の著書です。
【子育てハッピーアドバイス】のHSC版であり、漫画やイラスト盛りだくさん。文字も大きいので忙しい保育士、活字が苦手でもスイスイ読めると思います。まさに初心者向け!
もう少しじっくり読みたい人は…N・アローン著書、明橋大二先生訳の分厚い本を購入されるといいと思います。字数多めで、気合いがいります!
まとめ
保育者が知っているだけで、一工夫するだけで子どもたちをもっと輝かせることができたら、子どもも保護者も保育者もみんなハッピーになれますよね。
まずは、知ることがとても大切だと思います。
子どもに携わる全ての人へ、ひといちばい敏感な子の知識が増えるといい。
そんな願いを込めながら、私もさらに勉強していきたいます!