今回は、愛着行動について。
- 子どもはどうやってサインを出しているのか?
- 保育士はどう対応したらいいの?
愛着は、子どもと大人の阿吽の呼吸があって形成されます。
子どもが発したサインを敏感に読み取るためには愛着行動は知っておきたいところ。
今日から、子どもが何気なくする行動への目線が変わります!
保育者が知っておきたい愛着対象と愛着行動ってなに?
子どもの欲求のサインを知る前に愛着についてちょっとおさらいしましょう。
Q 愛着ってなあに?
愛着とは"子どもが特定の大人に対して抱く情緒的な結びつき"をいいます。
子どもが「この人なら、ありのままの自分を受け入れてくれる」「安心するな」と感じることができる関係です。
Q 愛着は特定の養育者が大切ってほんと?
本当です。
子どもそれぞれにある癖(サイン)を敏感に読み取ってお世話していくことで愛着は形成されていきます。
大人側の対応にばらつきがあると子どもは混乱します。
大切なのは、いつも同じ対応をしていくことです。
Q どんな欲求を満たしてあげればいいの?
オムツが汚れている
- 眠たい
- 甘えたい
- 遊んでほしい
それを特定の人が取り除いて快にかえることで子どもとの愛着が結ばれていきます。
なので、保育園であっても子どもの欲求を満たすことが愛着の形成に基礎なんですね。
この欲求を訴える相手を愛着対象。(ママやパパ、保育士)
「愛着ってなに?もう少し詳しくみたいよ」という方はこちらの記事からどうぞ
愛着は大切。保育士と子どもでも形成できるの?【子を愛せない母 母を拒否する子】
欲求を訴える行動は、愛着行動といわれ3つの種類があります。
保育者が覚えておきたい愛着行動は、3パターン
愛着行動は子どもが生まれながらにして身につけている力。
子どもはその行動でおとなの養育行動(マザリング)を引き出します。
自分だけで完結する”定位行動”
- 耳で聞く
- 動きを目で追う
ママやパパ、保育士がどこにいるか確認する行動です。
生後間もない赤ちゃんは耳で、追視ができるようになると目で位置を確認。
赤ちゃんに見つめられると「なぁに?」と笑顔で反応したくなりますよね。
生まれながらにして、愛着行動が始まっているんですね。
相手を呼び寄せる”発信行動”
- 泣く
- 笑う
- 喃語
- 呼ぶ など
ママやパパ、保育士を自分に近づけたり、関心を引く行動。
泣くはわかりやすですよね。
笑うや喃語なども自分に関心を持たせて、近づいてもらうサイン。
子どもが笑って話かけてくると「なになに?」「どうしたの?」とお話したくなりますもんね。
自分からその状態に持っていく”接近行動”
- 探す
- 後を追う
- しがみつく
- よじ登る など
自分から近づいて、その状態を維持しようとする行動。
子どもから姿が見えなくなった時にキョロキョロ探したり、後追いは愛着行動の一種なんですね。
反省エピソード
0歳児の担任をしていた時、後追いの激しい子がいました。
ちょっと見えなくなると泣くので大変…。溜息をつきたくなるほどでした。
今思い返せば私(愛着対象)への接近行動だったんですね。
子どもあっての保育士(おとな)です
自分の欲求を全力でぶつけてくる子ども。それがなければ保育士は手も足も出せないようです。
- 子どもの欲求をぶつける行動によってマザーリングが引き出される。
- 子どものサインに対しておとなは行動する。
1と2をタイミングよく行うことが大切。
保育士(おとな)から、一方的に与えられるだけのものではいけないんですね。
- サインをしっかり読み取る
- 読み取ったサインをタイミングよく応答する
この積み重ねが愛着をより強力なものに変えていくんでしょうね!
まさに子どもあっての保育士(おとな)です。
まとめ
愛着を形成するには、保育士(おとな)の一方的なお世話ではダメなことがわかりますね。
子どものサインが先にあっての保育士の反応。
それを働きかける力が子どもには生まれつき備わっているんですね。
愛着形成を勉強したい保育士におすすめの本