今日は【続 凍りついた瞳】を読みました。虐待について描かれた漫画なのですが…子どもたちをいかに周りの大人が見ていないのか?という現実を目の当たりにしました。
子どもと最前線で関わる保育士だからできること。専門職として子どもの変化に気づけるということについて考えてみたいと思います。
続 凍りついた瞳について
被虐待児からの手紙ということで、虐待・被虐待児の体験を綴った手紙をリアルに漫画化しています。
- ネグレクトで衣食住が管理されない
- 給食費を使い込まれて滞納する
- 成績が極端に下がる
- 顔に腫れや痣を作って登校する
そんな姿が描かれています。それでも学校の教師、近所は気づかないふりなのか?黙認なのか?そのまま子どもたちが虐待を見過ごされて大きくなっていきます。
大人は敵じゃないという安心感
家にも居場所がない。学校でも気づいてもらえないどころか注意を受ける。そんな生活を送っていたら…子どもたちは毎日辛いことしかないですよね。
子どもの頃、助けて欲しかったのに助けてもらえなかった記憶は意識下で大人になっても本人たちを苦しています。
学校や保育園が子どもたちの最後の砦であれば…子どもたちも「自分を傷つける人ばかりじゃないんだ!」と安心することができますよね。これってかなり大きいと思います。
子どものサインをキャッチする
虐待されている子どもが発しやすいSOSをまとめてみました。子どもに毎日関わる保育士だからこそキャッチできますよね!
乳児(1歳児未満)
- 不自然な打撲によるあざや火傷などがよくみられる
- 特別な病気もないのに身長や体重の増加が悪い、次第に低下している
- 表情や反応が乏しい。言葉がけやあやしに無表情。
- 抱かれると異常に離れたがらなかったり、おびえた様子が見られる
- お尻がただれている、身体、衣類が極端に汚れたままで登園する
- 母子健康手帳の記入が極端に少ない
幼児(1歳から就学前)
- 原因不明の不自然なあざが多く見られ、手当も十分に施されていない
- おびえた泣き方をしたり、かんしゃくが激しい
- 保護者の迎えが来ても降園したがらない
- 保育士を試したり、独占しようとまとわりつく
- 転んだり、けがをしても泣かない、助けを求めない
- おやつや給食にがっつく。異常なくらいおかわりする
- 身体、衣類が極端に汚れたままで登園することがよくある
- 予防接種や健診を受けていない
- 理由がはっきりしない、または連絡のない欠席や遅刻が多い
- ささいなことできれる。他の子への乱暴な言動がある
- 小動物に残虐な行為をする
- いつもおどおどしていて、頭をなでるなどのスキンシップをとろうとすると身構える
- 親の前でおびえている
- 年齢不相応な性的な言葉や性的な行動がみられる
これが全てではありません。しかし、このようなポイントを継続的に複数見られるようなら周囲の保育士と共に見守りつつ、主任や園長と相談してしかるべき機関に繋げる必要が出てくるかもしれません。
まとめ
子どもの変化に気づくことって簡単じゃない。どんなに子どもを見ていても観察するポイントを知らなければ見過ごすことってあると思うんですよね。だから、日々知識を積み重ねつつ持っている知識を最新にしていくって必要だと思います。知識まであわせて観察力!
私は、個人で保育日誌(簡単なメモ程度)のものを書いています。振り返りたくなった時にすぐ見ることができるので、便利です。子どもの変化がいつから始まったのか?とかも知ることができるので、記録は便利ですよ!