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コラム

現役保育士が保育園の無償化について思うこと

ついに可決された幼児教育無償化。

賛否両論で不安要素も多い中、現役の保育士として保育園の無償化について考えてみました。

私は、保育園無償化は賛成派です。

もちろん課題も多いし、心配になることもあります。

ただ、メリットも十分にあるということを伝えたいな。と思っています。

【2019年10月スタート】幼児教育無償化とは?

政府が幼児教育無償化を一気に進めた理由はこちらです。

子育て世帯を応援し、社会保障を全世代型へ抜本的に変えるため、幼 児教育の無償化を一気に加速することとされました。幼児教育の無償化 は、生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育の重要性や、幼児教育 の負担軽減を図る少子化対策の観点などから取り組まれるものです。

私が保育士として幼児教育無償化に賛成する理由は

”生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育の重要性”

の一点。課題や不安がある中で、ここが保育園無償化の大きなメリットでしょう。

対象は3歳児〜5歳児と0歳児〜2歳児の住民税非課税世帯

保育利用料が免除になるのは限定されています。

  • 3〜5歳児
  • 0〜2歳児の住民税非課税世帯

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/k_37/pdf/s3.pdf

保育園に預ける仕組みは今まで通りです。

両親が働いていて、保育に欠ける児童が利用する施設に変わりはありません。

お仕事をされていない場合は、保育園ではなく幼稚園やこども園を利用することになります。給食費は、公私立によって異なるので実費になりそうですね。

3〜5歳児

【対象】幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する3〜5歳の全ての子ども

幼稚園(4時間程度) 満3歳(3歳になった日)から
保育所 3歳児(3歳になった後の4月以降)
その他 検討中

*子ども・子育て支援新制度の対象とならない幼稚園の利用は、上限あり(月額:2.75万)*実費の費用(バス代、食材、行事など)は対象外

0〜2歳児

【対象】0〜2歳児は住民税非課税世帯

【施設・サービス】幼稚園・保育所・認定こども園だけでなく地域型保育、企業主導型保育事業

*待機児童解消の実現に向けては、女性就業率80%に対応できる「子育て安心プラン」を進め、2020年度末までに32万人分の受け皿を整える予定。

参考文献:幼児教育無償化 資料1 厚生労働省

海外の保育園と比較してみる

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/outline/pdf/free_ed/child_sanko.pdf

フィンランドは2015年に義務化。幼児教育の研究結果を踏まえて、力を入れている国では幼児教育の無償化を進めています。

参考文献:諸外国における幼児教育無償化の取組例 内閣府

幼保無償化での課題・デメリットとは?

保育園の無償化の課題1:保育士不足

保育園の無償化の課題2:保育の質の低下

保育園の無償化の課題3:待機児童

幼保無償化で現場が不安に思うことはこの3つではないでしょうか。それぞれの園で抱える問題があるので、一概には言えませんけど…。

ベターな案としては幼児教育の無償化と保育士の環境改善と同時進行でズバッと進めてしまうことだったと思います。

ツイッターとか見ていて「保育士さんの環境も改善してあげて!」とか「給与をあげる方が先じゃないのか?」と保育士を労ってくれる保護者や一般の方がいて本当に嬉しいです。大変なことも多い中、社会的に認めてもらえるのは保育士の地位向上にも繋がります。

どこまで環境が改善されたら、私たちは自尊心を損なわずに誇りを持って保育できるのか?は明確ですか?

意外と不明瞭な方も多いのではないでしょうか?この機会に一度「どうしたら満足できるのか?」を考えてみるといいかもしれませんね。

私なりに3つの課題・デメリットがどうしたらクリアされるのか?を考えて見ました。

保育園の無償化の課題1:保育士不足

人手不足を解消するためには、保育士の労働環境を改善する。これは必須だと思います。給与も…なんだろうけど、まずは環境が大事。

保育士が職業として倦厭される理由に保育園のブラックな気質があります。

感情労働だと言われ、「子どものために」ということを盾に理不尽な労働環境を強いてくる。これでは誰もやりたくありません。

ブラック企業対策だけでなく、ブラック保育園対策も本気でしてほしい。

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11200000-Roudoukijunkyoku/0000085324.pdf

 

労働基準を違反しているとわかっていてずっと続く、保育園の悪しき習慣は送検される勢いじゃないと改善されないと思う。だって悪質だよね。

「福祉業だから」「子どものために」って訴えられないと思ってるからいつまでも変わらないんでしょう。

私たち保育士も園長や上司にいいようにされるだけじゃなく、戦える知識や行動する勇気が必要ですね。

余談:実は保育士は18位である

そんな人手不足な保育士。実は世間から見るとまだまだましな方だと知っていましたか?

https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/var/rev0/0119/7610/ho1.pdf

このグラフで見ると保育士の有効求人倍率は2.76。他業種と比較するとまだましだったりします。

業種 有効求人倍率
建設躯体工事 9.62
警備などの保安 6.89
医師、歯科医師、獣医、薬剤師 6.73
建築土木測量技術 5.61
建設 4.26
外勤事務 4.1
生活衛生サービス 3.93
12 介護サービス 2.9
18 保育士 2.76

参考文献:「人手不足な職業・人余りな職業」ランキング

保育士は実は18位。でも人手不足なことに変わりはありません。

ただどこも労働力を確保するのに必死であることはわかりますね。

保育園の無償化の課題2:保育の質

保育士不足と絡んでいますが、懸念される保育の質の低下。

個人的には、保育士と子どもの割合をもっと下げて欲しいと思います。

現状はこちら↓

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11901000-Koyoukintoujidoukateikyoku-Soumuka/s.1_3.pdf

3歳児については1:15で実施すれば加算があるようですが、加算ではなく法律でしっかり定めて欲しいですよね。

特に年少は、進入園の子や転園の子も多く大人の手が必要。在園の子も急に保育者の手が減り、急に手薄になります。保育者がどんなに頑張っても、手は二本しかないし、在園の子には我慢してもらうしかない現状が1〜2ヵ月くらい続きます。フリーの先生がいる園だとどんなに心強いか…。

子どもの割合が減少すれば、事務仕事や制作等の準備時間も減少します。

また、保育所に障害を抱えている子が増えているのも割合を下げて欲しい理由の一つ。

https://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/10/dl/s1006-7e_0003.pdf

ちょっと古い資料ですが、これだけ見ても保育園に通う子が多くいるのがわかります。

丁寧な関わりや適切な援助を必要とする子も多く、個別に時間を割くこともあります。

そのために加配保育士という役割もありますが、全てではありません。

発達障害等の加配保育士も割合が決まっていて、現状は加配がつかずに頑張っていることも多い

加配をつけるには保護者の同意や医療機関の受診・診断、審査会の通過があって「この子にはつけれません。」と言われれば保育者は一人で抱え込むことになります。

個別支援計画等の作成や関連機関との連携などそこに割く時間ももちろん保育者の労力になります。

こんな人数だったら、もう少し保育者にゆとりがでるのでは?と思う人数を考えて見ました。

現在の割合 私の推奨
0歳児 1:3 1:2 1歳超えたら1:3でもいいかも
1歳児 1:6 1:5
2歳児 1:6 1:5〜6 学年の後半は1:6でもいい
3歳児年少 1:20 1:15
4歳児年中 1:30 1:25
5歳児年長 1:30 1:30

給与や労働環境の改善も大事だけど、保育の質を向上させるには人数の配置を見直して欲しい

そしてきちんと法律で定めてください。

保育園の無償化の課題3:待機児童

待機児童が深刻な地域では、これが大きなネックになりますね。

3歳児でも希望する園に入れず、他園で順番待ちというのを耳にします。その反面、定員割れを起こしている園もある。

ただ、ここに関しては政府が今後の展開を述べています。

*待機児童解消の実現に向けては、女性就業率80%に対応できる「子育て安心プラン」を進め、2020年度末までに32万人分の受け皿を整える予定。

32万人分の受け皿を整えるために、次は全力で保育士の労働環境改善に取り組んで。と思います。

課題もきちんと解決する姿勢を見せてほしいと思います。

幼保無償化のメリットとは?

保育園の無償化のメリット1:安心・安全の保証

保育園の無償化のメリット2:教育の供給が一定になる(義務教育化?)

保育園の無償化のメリット3:長期的な人材育成となる

課題やデメリットだけを並べてきましたが、幼保無償化には大きなメリットがあります。

国がついに”生涯にわたる人格形成の基礎を培う幼児教育の重要性”を認めたという事実です。

保育園の無償化のメリット1:安心・安全の保証

保育所は保育に欠ける児童を預かる児童福祉施設です。必ず安心と安全が保証されています。

子どもの生活を守りながら、家庭での生活をキャッチすることができ、適切な援助に結びつけることができる大切な福祉機関とも言えます。

近所づきあいの希薄化や孤育てと言われる、現在の子育て事情。

子どもが保育園に登園していれば、保育所が駆け込み寺のような役割を果たすことが可能です。

様々な家庭のお子さんが保育園に入所するということはこれまで以上に役所や保健センター、地域と連携をとる必要も出てくる。

保育園が子どもを守る拠点になるということ。

保育士の子どものケアや保護者支援にかかるウェイトに関しては十二分に配慮してほしいと思います。

保育園の無償化のメリット2:教育の供給が一定になる(義務教育化?)

今回の幼児教育無償化では、家庭の環境に左右されず、教育を受けられる権利が子どもたちに保証された。と言えます。3歳児から義務教育になったと考えれるとわかりやすいかもしれません。

小学校のように勉強するわけではありませんが、園生活での遊びや体験を通して生涯必要とする生きる力の基礎を培う。子どもたちの成長を願う私たち保育者にとって、いいことではないでしょうか。

家庭では、子どもが全てではない時もあります。家事をする時間や生活するために割かなければいけない時間がたくさん発生します。

そういった時間も保育園や幼稚園であれば、子どもの専門職として学び、日々自己研鑽を積む幼児教育のプロが日中に子どもたちのために存在する。この影響力は計り知れないと思います。

保育園の無償化のメリット3:非認知能力を育み、長期的な視野で効果が出る

非認知能力とは、目標の達成、他者との協働、情動の制御などが挙げられます。

読み書きなど後からでも習得できる能力とは違い、小さなうちから育むことで子どもの可能性をグッと引き上げる力が非認知能力です。

非認知能力を育むとどんないいことがあるか?

  • 肥満・鬱・問題行動・いじめの抑制
  • 飲酒や喫煙等の生活習慣
  • 常勤雇用を高め、年収UP
  • 良好な健康状態の維持

OECDが加盟11か国を対象に実施した調査で示されています。これが社会全体に広がれば、税収増加や医療費の削減など社会的・経済的効果もあるという調査結果があります。

非認知能力は、大切だけど目に見えない分軽視されてしまうこともあります。その重要性をしっかり理解して、常に子どもたちに提供できるプロが保育士です。

今、結果が目視できなくてもこの先の日本を支える若者を育てるという壮大なプロジェクトですね。

非認知能力のおすすめ書籍

幼児教育無償化に向けて保育士が準備できること

「利用料の無償化が決定した。制度施行までに私たちができることは何か?

これが今後の保育士としての自分の明暗を分けることになると考えています。

  • 今までやってきたことを一歩ずつ確実にこなしていくこと
  • 今までと同じように子どもと保護者に寄り添った保育を心がけていくこと
  • 自分の保育や子どもたちへの学びのために日々自己研鑽をすること

でも、これって保育園が無償化されなかったとしてもずっとみんなやってきたことなのかな?と。

目の前の子どもは何も変わらず、平等に教育を受ける機会を保証されただけ。

なので私たちの職務が2019年10月1日を境に変わるわけではなく、今まで同様に保育を提供していけばいいのかな。と思います。

まとめ

まずは試してみる。ダメなら改善する。

がいいのではないかと個人的に思います。

変化は大きな負荷を伴いますが、現状維持では衰退するだけ。

ただ、バランスはとても大切なので双方の面から整えてくれたらいいんですけどね。

幼児教育について興味のある方にオススメの本

子どもを幸せにするためにはママが幸せになることが先!新しい子育て支援の可能性【保育園義務教育化】!

 

 

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